Untitled #9RSSarchive

“○久保委員 (中略)2点目は、これはこの会議でも何回かお話をいたしましたが、『インターネット上の海賊版を許さない日本ブランド』ということで、『正規版の購入者・愛好者を大切にする日本ブランド』というような信号が発信できないかなと考えております。
 ファンが勝手に英文やフランス語、中国語の字幕をつけてネット上に打ち上げています映像等を、『ファンサブ』と呼んでいますが、アニメ、実写の海賊版映像の被害が非常に深刻化しております。テレビアニメに関して言えば、急激に収益力が落ちておりますので、この4月以降、番組数はどんどん減っておりますし、海外への番組販売、価格等に関しても非常に低調な状況が続いております。
 また、最近は動画映像だけではなく、マンガ、コミックのジャンル、つまり静止画のジャンルでも、例えばアメリカにはonemaga.comというのがありまして、ここには数多くの日本のマンガがアップロードされております。国内で雑誌または単行本が発売されますと、数日後には英語訳のついた海賊版がネットにあふれてくるということになっておりますので、日本語版の半年後以降に出てきます英語版の正式な出版物がアメリカで販売されても売り上げは全く伸びてこないようです。これでは作家の皆さんに対してもかなり大きなダメージになっていると思っております。
 同時に、ネット上の海賊版は、正規購入者・愛好者に対しても、正規版を買うのはばからしいとか、どうせただで見ることのできる作品だというような風潮を広げていきますので、モラルの面でもゆゆしい問題が出てきているという認識をしております。
 こういうネット上の海賊版対策は、一旦、海外のファンを経由するということがあるものですから、現行の著作権法では取り締まれないことになっております。よって、やはり政府間の交渉など外交力を前に打ち出してくるようなことをしないと、このままの状況が続くんではないかと思います。
 法律的には限界はございますが、技術的には若干明るい兆しが見えておりまして、昨今、これはNEDOの助成案件ですが、PSSの動画検索システム(今パテント申請中)の技術が出ておりまして、こういう新しい技術で海賊版に対する一つの抑止力をつくっていきたいという動きがございますので、これについてはぜひとも省庁の連絡会等で取り上げていただいて、多分各省庁は様々な研究案件あると思いますので、そういう助成されているものの中で使えるものがあれば、すぐに使っていくというような連動を見せていただきたいと思います。
 いろいろな方にこの件についてお話しをしていますが、多分、どれか一つの方法がすべてではなく、様々な方法をいろいろやっていく方が良いという認識を持っている方が非常に多いようです。ですので、そういう研究状況について情報を集約するということも今後必要になると思っています。
 いずれにしても、『海賊版は許さない日本ブランド』のイメージを構築することで、正規版の購入者・愛好者が安心して健全に楽しめる世の中をつくり上げていくことが現時点では急務だというふうに考えております。”

http://www.kantei.go.jp/jp/singi/titeki2/tyousakai/contents_brand/dai3/3gijiroku.html

海賊版の問題にユーザーを絡めるなと言いたい。それはコンテンツを売る側の都合でしかない。よく、海賊版が流通することでコンテンツが売れなくなり購入するユーザーが支払わないとならない金額が上がるかのような言説があるが、それは海賊版が売れなければ皆正規版を買うという前提があってのことで、そもそもそんな前提が成立するわけがない。タダでしか視聴されないものは所詮 金を払っては貰えない、つまり買われることなんか期待出来ないのである(もっとも正規版の金額が高すぎて売れておらず、適正な価格まで下がらない場合の機会損失というのはあり得る)。

「正規版の購入者・愛好者が安心して健全に楽しめる世の中」なぞ、権利者の頭の中には存在しちゃいない。断言する。

link