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○大谷(啓)委員 ありがとうございます。
今回の法改正で、通信・放送の法律の体系が、まさに今の時代に即したシンプルな体系に組みかえられる。私も、そのこと自体は大変評価しております。しかし、依然、放送法、電気通信事業法というものは別建てで今回も法律として残されました。
確かに、放送においては憲法二十一条第一項の表現の自由が、そして通信においては第二項の通信の秘密の保護が大変重要でありまして、今回の法改正においても、通信と放送の互いに維持すべき法益、目的が異なるため、このような措置になったというふうに理解しております。しかし一方で、視聴者の観点から見ますと、まさに今、通信を使って今までの放送のコンテンツが自由に、オンディマンドで見たいときに見られる、こういう時代になっているわけです。
さきの委員会での柿澤委員への答弁で、いわゆるユーチューブ、ニコニコ動画に類するものは放送ではなく通信だということを大臣はおっしゃっておりましたけれども、まず、今回の法改正に基づく放送と通信のそれぞれの定義について教えていただきたいと思います。
○原口国務大臣 おっしゃるとおり、守るべき法益が違うんですね、通信は秘密、放送は表現の自由、公正性。
そこで、定義ですけれども、電気通信の定義については現行法から変更はなく、「有線、無線その他の電磁的方式により、符号、音響又は影像を送り、伝え、又は受けること」、こういうふうに定義をしています。一方、放送の定義は、放送関連四法の統合に伴い、各種放送の定義を合わせて、「公衆によつて直接受信されることを目的とする電気通信の送信」としておるわけでございます。
○大谷(啓)委員 その定義はわかりにくいんですが、何となく感覚的には理解はしているつもりでございます。しかし、先ほど申し上げましたとおり、実際、視聴者から見ると、もうほとんどその区別というのがなくなっている。これから、もっともっとそういう区別がなくなっていくんではないかなというふうに私は思っています。
最近、若者なども、今までと違って、家に帰ってもテレビをつけるんではなくて、パソコンを立ち上げて、そのパソコンの中で見たい動画を見る、ドラマだとかニュースだとかそういったものをオンディマンドで配信されて見る、さらには、家にいないときも携帯を使ってさまざまな動画を見る、こういうふうなライフスタイルに変わる、そういう傾向がございます。また、テレビ自体ももうネットにつながっていくという中で、これから将来、ますます放送のコンテンツが、今までの垂れ流しで流されているものを受動的に見るだけではなくて、まさに通信を使って見たいときに見る、こういうライフスタイルに大きく変わっていくんではないかなというふうに私は考えています。
私自身も、ユーチューブ、ニコニコ動画、こういったCGMのコンテンツにまで規制を加える、これはあってはならない、そのように思っておりますが、これから、例えば、いわゆるオンディマンドTVのようなサイトが人気を博して、それを使って、そのサイトチャネルが独自にニュース番組などを制作する、そして多くの視聴者が、そういった形でつくられたニュースを見たいときに見る、こういうふうに変わっていくんではないかなということも想定されるわけです。そういう場合に、本当に、このコンテンツは通信だからといって何にも規制をしないというのが正しいのかどうか。これは、これから国として微妙な判断も求められてくるんではないかなというふうに私は思っています。
今申し上げましたように、いわゆる通信のカテゴリーで配信される、オンディマンドで配信されるコンテンツに対しまして、あるいはそのサイトに対しまして、いわゆる放送の中で適用されておりますような不偏不党の原則、そういったものをこれから求める必要がないのか、そのように私は思うんですが、原口大臣の御見解を教えていただきたいと思います。
○原口国務大臣 内藤副大臣からも知見をちょっとお話しさせていただきますが、おっしゃるように、通信と放送が融合してくると、一対n、あるいは一対無限大、こういうものがほぼ今の放送の枠と、通信といってもIPテレビだとかオンディマンドテレビだと、もうほとんど変わらなくなる。そうすると、そこにおける法規制はどうあるべきかというのは次の課題としてあると思います。
ただ、今委員もおっしゃったように、今流れているニコニコ動画やそういったものを、では、放送法と同じような規制で、そこに何らかの手を突っ込んでいいのか。そこは非常に慎重でなければいけないし、現時点でそこに規制を置くべきではないというふうに私は考えています。
とはいえ、スピードが速いですから、これは放送なのか、いや、通信なのかというのがわからなくなる時代も必ず来ると思うんです。だから、私たち政治が一刻も早く、時代を先駆けて、そして将来はどういうものになるということを見越した上での議論をしていくことが大事で、今の大谷委員の問題提起は、将来にわたって、私たちの放送・通信行政を所管する上で極めて本質的な御議論をしてくださっていると思います。
ちょっと内藤副大臣にお答えさせます。
○内藤副大臣 私からも短時間でお答えをさせていただきます。
まず、形式的なことを申し上げさせていただくならば、今回新たに定義された放送は、公衆によって直接受信されるものということではございますが、オンディマンドというのは、こちらが求めるという特定の者に対しての受信でございますから、放送ではない。
ただ、だからといって、未来永劫そのままでいいのかというと、そうは思っておりません。御案内のように、EUにおいては、放送に相当するノンリニアに関して、コンテンツに対し一定の規律を課しております。ただ、では、日本は今それだけの国民的コンセンサスが成熟しているかというと、そうでもありません。
そして、もう一つクリアしなきゃいけない問題があります。通信と放送が融合しつつあるとはいうものの、では、実態面、どこまで融合しているのかと考えたときに、例えばNHKを例にとると、もう瞬時に一億二千万の人が同じコンテンツを受信できる。ところが通信はどうかというと、今、技術的な理由ゆえに、実はせいぜい数万人程度というのが限界でございます。
これが、例えば将来的に数百万あるいは数千万、同時聴取が可能になるかどうかが一つ。そしてもう一つは、国民的コンセンサスがどこまで成熟するかどうか。この二つの問題がクリアされたときに、委員がおっしゃるような議論が再び始まり、そして、しかるべきところに落ちつくのではないかと思っております。
以上でございます。
”http://www.shugiin.go.jp/itdb_kaigiroku.nsf/html/kaigiroku/009417420100518017.htm?OpenDocument
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